若年発症型両側性感音難聴について

今回は「若年発症型両側性感音難聴」という難病についてお話ししたいと思います。

どのような病気かというと、遅発性(先天性でない)かつ若年(40歳未満)で発症し、両耳とも段々と進行する難聴を主な症状とする病気とされています。難聴の進行に応じて耳鳴りやめまいを伴うことも多く、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
患者数は多くなく、加齢性難聴を除く難聴者全体の0.14~1.9%という非常に珍しい病気です。

「若年発症型両側性感音難聴」と診断された方のうち、良い方の耳の平均聴力が70㏈以上の場合に指定難病の対象となります。指定難病とは、国が「難病の患者に対する医療等に関する法律」に定められる基準に基づいて医療費助成制度の対象としている難病のことです。
障害者総合支援法により補聴器購入費の助成を受けることが出来る場合もあります。

遺伝子との関連が徐々にわかってきてはいるものの、根本的に治す有効な治療法は確立されていません。遺伝子の変異が原因ですが、ご家族に難聴の方がいらっしゃらない場合もあります。

診断には耳鼻咽喉科にて聴力検査と遺伝子検査が必要で、症状に応じて補聴器や人工内耳を用いて聞こえを補う治療が行われています。難聴の程度に応じて早期に補聴器や人工内耳の装着が望ましいとされています。

「難聴が徐々に進行している」と感じた場合、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

   

ゴールデンウイークの営業日

いつも秀電社をご利用いただき、誠にありがとうございます。

ゴールデンウィーク期間中の営業は下記の通りとなります。

ご不便をおかけいたしますが、何卒、よろしくお願い申し上げます。

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【秀電社全店】

4/27(土)通常営業(9:00~15:00)

4/28(日)~ 4/29(月・祝)休業

4/30(火)~5/2(木)通常営業(9:00~18:00)

5/3(金)~5/6(月・祝)休業

5/7(火)~通常営業(9:00~18:00)

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会話に役立つスマホアプリ

ご家族などとの会話が難しいと感じることはありませんか?

人は年齢とともに徐々に聴力が下がってしまいます。
思うようにコミュニケーションが取れなかった経験がある、という方
そんなときに活躍するスマートフォンのアプリがあることをご存じですか?

その名は『こえとら』!!!

こえとらとは、
手話や筆談を用いることなく円滑なコミュニケーションが取れることを
目指して開発されたアプリだそうです。


実際に使ってみました!

本当に話している音声を文字にしてくれます。
入力した文字もしっかりと音声に変換してくれました。

音声を文字化する際は、文章が長くなっていくと文字化しにくいのかなと
感じる部分もあったので短めの言葉で伝えたほうが良いかもしれません。


他にも、
文字だけなく絵や地図などを使って情報を示すことや
よく使う言葉を定型文として登録することもできてしまいます。

こんな人におすすめ
・気軽にやり取りをしたい
・地図や絵などを用いて具体的な場所を伝えたい
・お出かけのときに荷物を増やしたくない

コミュニケーションをとるときに不自由を感じたことがある方、
ぜひ一度こえとらを試してみてはいかがでしょうか?

iOS版:https://itunes.apple.com/jp/app/koetora/id653293704
Android版:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.go.nict.koetra

ポケモンカードと合理的配慮。

先日、福島県郡山市で開催されたとあるイベントに参加してきました。
それは「字幕のあるポケモンカード交流会」というイベントです。

主催は「要約筆記こおりやま」というNPOさんです。
このイベントは聴覚障害者の方に情報保障と呼ばれる要約筆記などのサポートをしながら、
ポケモンカードゲームというカードゲームで遊んでみようというものです。
(私はこのゲームを小学生の息子の遊び相手から始めてハマってしまいました)

イベントは回数を重ねて、今では聴覚障害の有無に関係なく、
一般の人(私もその一人)も参加するようになり、みんなでゲームを楽しむイベントになっています。



※小さな子から、大人までまで幅広い年齢の方が来ていました。

このポケモンカードゲームというゲーム、ものすごくざっくり説明しますと
トランプのように紙のカードを用いて60枚の「デッキ」というものを作り、1対1で対戦する卓上ゲームです。

そして、ゲームの進行は自分のプレイを相手に宣言しながら行わなくてはなりません。
例えば「ピカチュウにエネルギーを1枚付けます。技宣言します『10まんボルト』、
相手に120ダメージを与えてきぜつさせます」みたいな感じです。

ですので会話のやりとりが必要で、聴覚障害のある方にはハードルの高い競技です。

そこで今回のイベントでは「AmiVoice」と呼ばれる特殊な集音マイクと
集音した声をAIが認識して字幕化する「YYprove」と呼ばれるアプリを使用して競技を手助けします。

   
※このように会話を文字起こししてくれます。

 

実際対戦する場合、相手の聴覚の状態によっては字幕は必要ない場合もあります。
マスクを外して口が見えるようにし、ゆっくり・はっきり伝えれば理解できる方もいます。
ですが字幕のサポートがあればより分かりやすくなるかもしれません。
ここで大事なことは障害には幅がある、という事です。

 

補聴器使用者の聴力によっては「使用しなくてもだいたい聞き取れるが、使用した方が楽」という方もいれば、「普段は音声がほとんど聞こえないが、補聴器を使うとなんとか会話が聞き取れる」という方もいます。

共通して言えることはサポートを手厚くすることで障害による「バリア」をより多く取り除くことが出来る、という事です。

 

 

ここからが今日の本題です(前置き長くてすいません)。障害者差別解消法という法律はご存じでしょうか。
正式には「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」と言います。平成28年からスタートしています。

この法律が求めるものは「不当な差別的取り扱い」の禁止と「合理的配慮」の提供です。
そして「障害のある人もない人も互いにその人らしさを認め合いながらともに生きる社会」を目指すのが目的です(これを共生社会と言います)。

 

今までは公共機関などの役所や学校などが対象でしたが、この4月からは会社やお店などの事業者も対応に努めることとなります。

 

この「合理的配慮」というのが、先ほどの障害による「バリア」をなるべく取り除くために対応していきましょうということになります。難聴に関して言えば先ほどの字幕アプリ、筆談するためにボードを用意する、もっと簡単に出来ることですと「ゆっくり・はっきり」話すことも当てはまるのではないでしょうか。

 

私は補聴器専門店で働き、お店ではたくさんの聞こえにお困りの方にお会いします。
しかし実際に社会の中でお会いしたりコミュニケーションをすることは少なく、今回参加したイベントはとてもよい経験になりました。
これからも補聴器を通して聞こえの手助けをしていきたいと思います。

 

※今回の写真はNPO要約筆記こおりやまさんに提供頂きました。ありがとうございます。

3月3日は「耳の日」

3月3日は「耳の日」です。

 「耳の日」とは、難聴と言語障害をもつ人びとの悩みを少しでも解決したいという、社会福祉への願いから始められたもので、日本耳鼻咽喉科学会の提案により、昭和31年に制定されました。

 また、世界的にも3月3日は「World Hearing Day」(世界耳の日)と定められており、難聴で悩んでいる方々の相談や、一般の方にも耳の病気のこと、健康な耳の大切さなどを知っていただくための活動が行われています。

 近年は難聴と認知症の関係性についても話題となっております。

 この機会に少しでもお耳や聞こえについて考えてみてはいかがでしょうか。

3月3日 市民公開講座のご案内

3月3日、耳の日に山形市総合福祉センターにおいて、山形大学耳鼻咽喉科専門医による市民公開講座が開催されます。

テーマ:『難聴と認知症 補聴器と人工内耳による対応』

日 時:2024年3月3日(日) 午後1時~3時

場 所:山形市総合福祉センター 交流ホール
    (山形市城西町2丁目2-22)

対 象:一般市民(定員なし)

参加費:無 料

お問合せ:山形大学耳鼻咽喉科  TEL:023-628-5380

 

また、庄内サテライト会場として、日本海総合病院にて山形会場の講演録画が上映されます。(同日14時~16時)

 

先着順で聴力アプリによる「聞こえチェック」や補聴器の展示もありますので、難聴と認知症の関わり、補聴器や人工内耳についても気になる方は、ぜひお気軽にご参加ください!

 

2月22日は『猫の日』

2月22日は日本では『猫の日』となっています。

猫、かわいいですよね。

さて、猫の聴力は優れているといわれますが、どのように優れているのか、調べてみました。

 

① 高い音が聞き取れる

虫の音や、ネズミの鳴き声を聞くために、高い音が聞こえるように猫の聴力は発達したそうです。

人間が聞き取ることが出来る音の高さが20キロヘルツなのに対して、

猫は60キロヘルツのとても高い音を聞きとることが出来ます。

かわいいですね。

 

② 音の方向が聞き分けられる

猫の耳はたくさんの筋肉からなり、あらゆる方向に片耳ずつ動かすことが出来るようです。

これにより、ヒトが音の方向を感じるとき、4.5度の誤差があるのに対して、

猫は0.5度の誤差で音源の位置が分かるのだとか。

かわいいですね。

 

 

さて、猫は高い音を聞くことが出来ますが、

人間は年齢とともに高い音から聞こえにくくなるもの。

聞こえにくさを感じたら、まずは耳鼻科の受診をおすすめします。

冬場の「補聴器用電池」の上手な使い方

暖冬と言われていますが、本格的に寒くなってきましたね。
体調崩さないように気を付けていきたいですね。


そんな中、冬場のお困り事でよくお客様からお問合せ頂くのが、
補聴器用電池の使い方についてです。

現在は充電式も販売しておりますが、まだまだ電池式の補聴器が多数です。
補聴器用電池は空気電池のため、周囲の空気の温度や湿度に影響されやすいのです。


空気電池の寿命を縮める3大要因は…
「低い温度」「乾燥」「二酸化炭素」です!!


冬場こんなことありませんか?
「新しい電池を入れても補聴器が作動しない」
「すぐに電池交換のアラームが鳴る」
これは、まだ電池が反応していないサインです。
※改善方法は、手のひらなどを使い、体温で電池を温めてからご使用ください。

 

そこで、冬場の補聴器用電池の上手な使い方をお伝えします。

「低い温度」

○ 電池が冷えている時は、乾いた清潔な手で電池を包み、温めてからご使用ください。
(新しい電池は、シールをはがしてから1分位温めてからご使用ください。)
→ 一般的に化学物質は寒いと活動が鈍り、温かいと活発になります。

「乾燥」

○ 電池は、補聴器用乾燥ケースの中に入れて保管しない。
→ 補聴器に電池を入れたまま、乾燥ケースに入れると電池寿命は54%~65%(シールをはがした状態で、乾燥ケースに12時間保管した場合)に短縮します。

 

「二酸化炭素」

○ 石油、ガスストーブ・ファンヒーターご使用時は、お部屋の換気をこまめに行う。
→ 換気を十分に行わないと、電池の寿命は64%~77%程度に短縮してしまいます。
ご使用環境の乾燥状態と二酸化炭素によって本来の電池寿命より短くことがあります。


その他、ワイヤレス通信・Bluetooth・ノイズキャンセリング機能等をご使用の場合も、
通常使用よりも電池の消耗がはげしくなり、寿命が短くなります。


上手に使って補聴器ライフを楽しんでください♪

テレメンタリー2023に弊社が出演いたします

テレビ朝日系列局のドキュメンタリー番組テレメンタリー2023にて、

『私は耳が不自由です ~湊町・酒田 花柳界を生きる』と題した、

難聴を抱える酒田舞妓さんの物語が制作され、弊社も補聴器の相談・調整で協力させて頂きました。

12月30日(土)17:00~ YTS(地上波5ch)

で放送されますので、お時間のある方は是非ご覧ください。

またYoutubeでも視聴が可能になっておりますので、そちらも是非ご利用ください。

年末年始休業のお知らせ

いつも秀電社をご利用いただき、誠にありがとうございます。

年末年始休業は下記の通りとなります。


【山形本店・米沢店・酒田店・鶴岡店】
  2023年12月31日(日)~2024年1月3日(水)

  ※12/30(土)は午後3時までの営業となります。


【あかねヶ丘店】

  2023年12月29日(金)~2024年1月3日(水)

 

新年は1月4日(木)9時から通常営業いたします。

ご不便をおかけいたしますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

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